2015年中国人訪日観光客データからみる爆買の今後

先般、今年の流行語大賞が発表されましたが、その中の「爆買」という言葉が中国人の行動を象徴していることから、中国メディアでもネットやテレビで報道されていました。中国でも「買買買」というネット流行語が生まれており、その日本版ということで紹介されています。

中国爆買漫画

そんな中、中国旅游研究院の最新の予測集計では、15年の中国人の海外旅行者は昨年比16%増で初めて1億2000万人を突破し、旅行現地消費額は1兆1000億元(約21兆円!)という集計になっています。旅行人数、購買力双方で三年連続世界第一となり、この勢いを越す国はもはや出てこないでしょう。

日本観光庁の集計では、15年の中国人の訪日数は14年のほぼ2倍の500万人を突破し、地域別の観光客数では台湾を超えて初めて首位になることは確実です。いまや、訪日観光客の約4人に1人は中国本土からの訪問という状況になります。この状況は世界的に発生しており、イギリス、オーストラリアでも中国人の観光客の割合が今年初めて首位になると見込まれています。一方、シンガポールのデータで面白いのは、中国の二級都市をターゲットにした宣伝活動により、シンガポール旅行局の集計では、2015年1-9月の一級都市の増加率23%に対して、二級都市の増加率が33%と早くもその潜在市場に食い込み始めていることです。

しかし、気になる数字もあり、同研究所のデータによると中国人の海外消費金額が15年9月250億ドルから10月190億ドルと減少に転じているということです。とはいえ、昨年比では増加はしているのですが、それでも上半期60%増加率だったのが、下半期は20%増だと見込まれています。

16年も中国人の訪日客も増加はするとは思いますが、人数、消費額のその伸び率のピークは今年で終わりつつあり、今後はどこにお金を使ってもらうかという「消費の質」と、同じ中国人でも第二の訪日のポテンシャルのある「二級都市のターゲット戦略」が必要になってくると思います。